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User:Mike8411251995/沙盒01

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OpenCV深度神經網路(DNN)實作並使用COCO資料集訓練、可檢測80種常見物體之YOLOv3模型所識別出的物體

物體檢測(英語:Object Detection)是數位圖像處理及電腦視覺相關的技術之一,其目標在於偵測數位圖像或影片中出現特定類別的物件(如動物、建築、人車等)及其位置[1]。物體檢測為電腦視覺的一項基礎學術領域,且出現於許多常見生活應用,如影像分類臉部辨識自動駕駛汽車等皆在其列[2]。隨著深度學習技術的發展,物體檢測亦衍生出R-CNN英语Region Based Convolutional Neural Networks、YOLO及SSD等多種採用深度學習的方法,其準確度也獲得大幅成長。物體檢測的技術雖已趨成熟,學術界及業界仍不斷追求其速度、精度與方法效益的提升,相關研究論文和用於訓練及衡量準確率的資料集亦不計其數。

概述

人臉檢測的實例。圖像中被識別出的人臉範圍以綠色之矩形定界框標示。

物體檢測之技術,在於偵測某些具特定屬性的物體是否存在一給定的圖像或影片中,若存在並同時預測各物體出現於畫面中的位置[3]。用於表示物體位置的方法則稱作定界框英语Minimum bounding box(英語:bounding box),即可包含目標物體範圍之最小矩形[4]。一般而言,物體檢測所需辨認的目標種類並非單一,而描述這些不同種類目標間的特性稱為「類別」,英語中常以「class」或「category」表示[5]

物體檢測是圖像理解及電腦視覺中的一項基礎技術,許多較為複雜的任務如圖像分割、場景理解、影片追蹤英语Video tracking、影片摘要生成等皆建基於此[3]。其現實生活的應用也相當廣泛,包括數位保全、自動駕駛、圖像搜尋、機器人視覺等[2][3]。與其相似的技術包含圖像分類(英語:image classification),目標在於辨認單一圖像中的物體並區分其類別[6];然而物體檢測除對目標物分類外,更需預測其位置,因此檢測模型也較不易生成[7]。此外,圖像中物體以外的背景區域範圍常較目標物本身大的特性,也是使得物體檢測更為困難的原因之一[7]

為了辨認圖像中可能出現的各種不同物體,檢測模型必須從圖像中提取強健且具有意義的特徵[2]。現實世界中,同一類別的物體亦可能具多種不同形狀或外觀,甚至同一物體的樣態也可能隨時間變化[8],而在這樣的前提下仍應將它們辨識為同一類別,便須仰賴於強健的特徵提取手法[9][a]。例如在自動駕駛的應用情境下,相機所拍攝影像中出現樣式各異的轎車、休旅車、卡車等,皆應被識別為單一類別「車輛」以與「行人」、「建築」等作區分[11]。自2004年尺度不變特徵轉換法(SIFT)[12]發表後,學界曾盛行以設計各種強健的特徵來應用於物體檢測技術[3];然而,2012年以降深度神經網路(DNN)的發展使圖像分類的準確度獲得前所未有的大幅提升[13],採用DNN訓練的物體檢測模型也因而成為大宗[14],時至今日仍不斷有研究基於DNN之物體檢測方法的論文被提出[3]

歷史

早期

1970年代左右,便有物體檢測的相關研究出現[15]。早期的研究多以人臉檢測為目標,並使用模板匹配、或將影像分割為多區塊後個別檢測等較單純的演算法[3]。物體檢測最初以幾何類方法為主,直至1990年代後,支持向量機(SVM)及人工神經網路等統計相關手法的研究才逐漸盛行[3]

SIFT以降

如前所述,檢測外觀相異的各種物體之關鍵,在於從圖像中抽取具有意義的強健特徵。因此許多物體檢測研究的目標,便是尋找在諸如照明、旋轉角度及障礙物的存在與否等各種外觀差異下皆能維持不變的局部特徵表現[3]。其中,因2004年發表之尺度不變特徵轉換(SIFT)頗獲成效[12],許多學者便接連提出各種不同條件下維持不變的特徵抽取方法[3]。2001年提出的維奧拉-瓊斯目標檢測框架則是使用哈爾特徵[16]生成多個準確率較低之弱檢測器後、再加以級聯達成互補短處之效,並主要應用於人臉檢測。然而,此類手段需要人為設計特徵抽取方法,當目標物體具非常多樣之外觀時,尋找出足以應對各種情境的特徵量並非易事[2],亦無法保證最適解與否[17]

深度學習的革新

上述類似SIFT、由研究者在分析目標性質後人工設計的手法,不僅在物體檢測,甚至於圖像理解領域之其它諸多技術都獲得廣泛的支持[13]。同時雖亦有應用卷積神經網路(CNN)手法的研究,卻因無法保證學習收斂或取得局部最佳解,而未被大量採用[18]。そうした状況の中、2012年にAlex Krizhevskyらが画像認識(画像分類)のコンテストであるImageNetで提出したCNNを用いたシステムが、従来の画像認識システムを大幅に超える精度を記録した[13]。このシステムでは膨大な計算量を前提とし、大量のデータをニューラルネットワークの学習に用いるという特徴がある[13]GPU等の技術的な計算資源の向上も相まって[18]深層学習の活用が現実味を帯びてきた。

画像分類タスクにおけるこうしたCNNの成功を物体検出の分野にも応用しようという動きがあり、2014年にはR-CNNと呼ばれる検出システムが発表された。これは従来から存在した物体候補領域提案(region proposal、動画像内の物体が存在しそうな領域を複数提案するもの)手法を動画像に施した後、それらの候補領域それぞれにCNNを用いてその領域に対象クラスの物体が存在するか、存在する場合にはその正確なBounding boxの座標を学習するものであった[14]。欠点として、前段の物体候補領域の提案にはCNNを用いていないことや、後段のクラス分類でも従来の機械学習手法であるSVMを用いていること、また候補領域の提案とクラス・Bounding boxの推論という二段構造になっていることによる推論速度の遅さ等があるが、こうした欠点の存在がその後の改善手法の提案に繋がっていった[3]

深層学習以降の進展

R-CNNの発表後、その欠点を改良した検出システムが発表されていく。2014年に発表されたSPPNet[19]は、入力として固定サイズの画像しか受け取れないというR-CNNの欠点を解消した[3]2015年に発表されたFast R-CNN[20]は、事前に画像全体に対してCNNを用いて特徴抽出を行い、そこに候補領域の情報を組み合わせることで、候補領域ごとにCNNを毎回適用しなければならないというR-CNNの欠点を解消した[2]。さらに2015年に提案されたFaster R-CNN[21]では、前段の物体候補領域提案の部分がボトルネックとなっていたことに注目し、新たに物体候補領域提案の部分をニューラルネットワークを用いて置き換えた(Region Proposal Network(RPN)と呼ばれる)。これによりシステム全体がニューラルネットワークを用いて学習できるようになり、大幅な高速化を達成した[2]。これ以降も、クラス分類・Bouding boxの座標推定に加え、Bounding box内の対象物体の領域を推定するブランチを追加しインスタンスセグメンテーション​(英语を行えるようにしたMask R-CNN[22]等、R-CNNから続く2ステージの検出システムは幅広く研究が進んでいる[2]

一方で、候補領域を予め抽出し、それについて検出・分類を行うという2ステージの検出システムは計算資源を要するため、特に携帯端末ウェアラブルデバイスといった容量や計算資源の限られた端末での応用が難しいという課題がある[3]。そこで領域提案などを分離せず、入力からクラス分類・Bouding boxの座標推定までをエンドツーエンドで行う1ステージの検出システムの研究も進められている[3][2]2013年に発表されたOverFeat[23]は、ILSVRC2013の検出部門にて最高記録を達成する。OverFeatは圧倒的な処理速度を達成するが、一方でその精度は2ステージの検出システムであるR-CNNには及ばなかった。その要因としてはOverFeatに用いられる全畳込みニューラルネットワーク(fully convolutional network)[注釈 1]の学習が当時難しかったことが挙げられる[3]。ただ、OverFeatの特徴は後発のYOLOやSSDに引き継がれた[3]2016年に発表されたYOLO[26]は、画像を任意のピクセルごとのグリッドに区切り、グリッド毎に物体が存在する確率と物体が存在する場合の分類クラスを予測するというものである[2]。YOLOは処理速度で45fpsを記録した[注釈 2]。ただしグリッド毎に予測するという性質上、2ステージのFaster R-CNNと比べると位置の正確性は低くなった。特に1つのグリッド内に複数の物体がある場合の検出力が低いという欠点がある[3]。2016年に発表されたSingle Shot MultiBox Detector(SSD)[27]は、Faster R-CNNに用いられたRPNの考え方を持ち込んだもので、YOLOと比較して処理速度がさらに向上するとともに、精度面でもFaster R-CNNと同等の精度を達成した[3]2019年に発表されたEfficientDet[28]等、1ステージ系でありながら条件によっては2ステージ系のMask R-CNNの精度を上回る[28]システムも出てきている。

手法

Microsoft COCO testdevデータセットhttp://mscoco.orgを用いた場合の、様々な検出器[29]の処理速度と精度の比較(全ての値は、これらのアルゴリズムの作成者によるhttps://arxiv.orgの記事に記載されている)

物体検出の手法は一般に、従来の機械学習ベースのアプローチまたは深層学習ベースのアプローチのいずれかに分類される。従来の機械学習をベースにしたアプローチの場合、まず以下のリストにあるような手法を用いて動画像内の「特徴」を定義し、その上でサポートベクターマシン(SVM)などの手法を使用してそれらの特徴が対象物体かそうでないかを分類する必要がある[3]。一方、深層学習を用いた手法では、「特徴」を具体的に定義せずともエンドツーエンドで物体検出を行うことができる[3]。通常、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いることが多い。2012年に深層学習がクラス分類タスクで大きな成功を収めて以降は、物体検出においても深層学習によるアプローチが主流となっている[2][3]

古典的な機械学習によるアプローチ

先述したように、古典的な機械学習をベースにしたアプローチでは、まず画像から特徴量を抽出し、その特徴量を用いてマッチングを行うなどして物体を検出する[3][30]。以下では特に検出手法について断りがない限り、前者の「画像から特徴量を抽出する」手法について述べている。

Haar-Like特徴​(英语に基づくViola–Jones物体検出フレームワーク​(英语[31]
Haar-Like特徴量は2001年に提案された、主に顔検出​(英语に用いられる特徴量である[32]。矩形領域内の平均輝度の差に基づく特徴量で[33]、人間の顔の場合は一般的に鼻筋や頬が明るく、逆に目や口は暗いという共通の特徴があることに着目し、これを捉えるために画像内の明暗の差を特徴としたものである[32]。この特徴を用いた単純な識別器を大量に生成、選別し、それらをカスケード状に接続(直列に接続すること[34])して顔の位置を検出する手法がHaar-Like特徴と同時に提案されている[35]
スケール不変特徴量変換​(英语[36]
画像のスケール変換や回転に不変な特徴量を抽出する手法。特徴点を検出するキーポイント検出と、検出された特徴点に対し回転不変な特徴量を記述する特徴量記述の二段構成になっている[37][38]。SIFTの発表後、SIFTが抱える課題を解決するための派生手法が複数提案され、処理の高速化・省メモリ化が図られている[39]
HOG特徴量​(英语[40]
2005年に提案された、人に共通する特徴を捉えるための特徴量[32]。SIFT同様一定領域まわりの輝度勾配に基づく特徴量であるが、SIFTが特徴点に着目するのに対しHOG特徴量は領域矩形内の輝度勾配を用いるため物体形状を表現することが可能であり[41]歩行者検出​(英语に限らず用いられている[32][41]

深層学習によるアプローチ

深層学習を用いた物体検出器の概念図。(a)が2ステージ系の一般的な構造を、(b)が1ステージ系の一般的な構造を表している。
領域提案(R-CNN[14]、Fast R-CNN[20]、Faster R-CNN[21] 、cascade R-CNN[42]
R-CNNは2014年に提案された手法であり、CNNを用いた検出器としては初めて、それまで用いられていたHOG特徴量をベースとする検出器よりも高い性能を出すことを示した。以降の深層学習を用いた様々な手法の先駆けであり、一般物体検出の進展に大きな影響を与えた[43]。R-CNNはまず画像内から物体領域の候補となる領域を生成し、その各候補領域に対してCNNを用いて物体かどうかを判定するというものである[44]。派生手法であるFast R-CNNやFaster R-CNNも同様の構造を引き継ぎ、ボトルネックになっていた部分にCNNを新たに適用できるようにしたり、複数回適用していた処理を一度にできるように改良したものである[44]
You Only Look Once(YOLO)[26][45][46][29]
2016年に発表された手法。画像全体を小さなグリッドに分割し、各グリッドに対して物体が存在するかどうかを判定する。物体が存在する場合にはその物体を囲む矩形のサイズとそのクラスを推論する[47]。処理の過程で、R-CNN系であったような物体候補領域を生成する必要がないため、入力から出力まで1ステージで行えることが特徴である[47][48]。推論処理で45FPSを達成する等速度が向上した[49]半面、小さな物体の認識が苦手であったり、異なるスケールやアスペクト比を持つ物体の認識が苦手という欠点もある[47]
Single Shot MultiBox Detector(SSD)[27]
2016年に発表された手法。YOLOが抱える課題に対応して改良された1ステージ系の手法。YOLOでは物体位置の推定にネットワークの最終層で得られる特徴量しか用いなかったのに対し、SSDでは入力に近い層の特徴量も用いたことが特徴で、より小さいサイズの物体の検出にも対応できるようになった[50][51]。また、複数のアスペクト比を持つ矩形内で畳み込みを行うことで、異なるスケール・アスペクト比を持つ物体の検出にも頑健になった[52]
Single-Shot Refinement Neural Network for Object Detection (RefineDet) [53]
2017年に発表された手法。1ステージの手法で、前半のブロックで物体の有無及びおおまかな位置を検出し、後半のブロックで具体的な物体位置やクラスまで検出する[53]。この2ブロックは接続されており、全体としてはend-to-endで学習ができる[54]。設計者は2ステージ型の検出器の機構を参考にしたと述べており[53]、このように2つのステップを設けることで、より正確な位置を検出することができる[54]
Retina-Net[55][56]
2018年に発表された検出モデル。検出タスクについては、検出対象となる前景よりもそれ以外の背景の出現頻度が非常に高いという特徴があり[55]、それを解決するために、検出が難しい事例をより重視してモデルの最適化に反映するFocal lossと呼ばれる損失関数​(英语を導入したことが特徴[57][58]。モデルの構造は1ステージの検出器とFeature Pyramid Network(FPN)と呼ばれる物体検出で標準的に用いられる特徴抽出器を組み合わせたもの[58]で、開発者は従来の2ステージ系の検出器と同等の精度を達成したとしている[55]
Deformable convolutional networks(DCN)[59][60]
2017年に発表された手法。通常の畳み込みニューラルネットワークを用いる場合、正方形あるいは長方形であるフィルタの形状に検出能力が制約されてしまう。そこで本手法では、フィルタを変形可能なネットワークを設計し、物体検出と同時にフィルタの変形具合も学習する[7]ことで、物体の形状をより的確に認識できるようにしている[61]

データセット

機械学習においては主にモデルの学習とその評価について、データセット (機械学習)​(英语を用いる[62]。 一般に提案手法を公平に評価するため、一定の難易度があるデータセットベンチマークとして用いることは重要である[63]。また深層学習は大量の学習データを必要とするが、一般に物体検出のためのラベル付けは画像分類のラベル付けと比べると、画像に含まれる物体の種別を選択するだけでなく、その位置まで特定して描画する必要があり難易度がより高い[64]。また、バウンディングボックスの付与はより物体領域を正確に囲うほど良いため、品質とコストの釣り合いを取ることが難しい[64]。機械学習全体の課題として大規模なデータセットを単独で構築することが難しいということもあり[65]、ラベル付けが行われた大量のデータにオンラインでアクセスできる環境が整うことで研究・開発が進むという側面もある[3]。例えば2017年に発表された顔検出のためのデータセットであるUMD Faces[66]というデータセットは、従来の大規模なデータセットの中には公表されていないものもあり、特に研究機関が自由にアクセスできる動画を含むデータセットを作成することを一つの目的として発表したとしている[66]。また特に研究が盛んな特定の分野では、その分野に特有の物体を詳細にラベル付けしたデータセットが作成されることもある[2]。 以下では一般物体検出のためのデータセットに加え、分野別のデータセットについても述べる。

一般物体検出

動画像に多く出現する一般的な物体を広範なカテゴリに分類して取り揃えたデータセットを紹介する。

一般物体検出 データセット一覧
名称 発表年 枚数 クラス数[注釈 3] 特徴・備考
Pascal VOC[67] 2005 11,540 20 2005年に4クラスでスタートした後、現在の20クラスに増加。後発のデータセットに比べて小規模[3]
ImageNet[68] 2009 1,400万枚以上 21,841 サブセットであるImageNet1000は、コンペティションのベンチマークのデータセットとして使用されている[3]
MS COCO[69] 2014 約328,000 91 ImageNetが実世界に適応できないとの批判に対応し、小さな物体を多く含んだり遮蔽物(オクルージョン)が多いという改善を施したデータセット[69]。2019年現在、物体検出におけるベンチマークの標準とされる[3]
OpenImage[70] 2017 約900万枚 600 2019年現在、最大規模のデータセット[3]。ラベル付与を半自動化し、人間の目でそれらをチェックしている[70]のが特徴。

顔検出

顔認識は本人認証のための生体認証技術であり、同時に軍事セキュリティなど多くの分野に応用されている技術[71]である。一般物体検出タスクと比較して、より広い範囲のスケールの対象物を認識する必要があること、一口に顔といってもパーツの配置や肌の色の違い等によって同じものが一つとして存在しないことといった違いがある[2]

顔検出 データセット一覧
名称 発表年 枚数 特徴・備考
UMD Faces - Video[72] 2017 22,075 動画を含む
MegaFace[73] 2017 約470万
MS-Celeb-1M[74] 2016 約100万 Microsoftが開催したコンペティションで使用されたデータセット

道路シーン

物体検出の実世界への応用分野の一つとして自動運転が挙げられる。これは自動運転において、道路上の信号機標識を認識することが必要だからである[75]。以下では標識や信号機を含むデータセットを挙げている。

道路シーン データセット一覧
名称 発表年 枚数 クラス数 特徴・備考
CityScapes[76] 2016 約5,000 30 ドイツの各都市の道路シーン画像を収集 セグメンテーションラベルが付与されている
KITTI[77] 2012 約15,000 16 他にOptical Flowの情報や、3次元のアノテーションが付与されたデータも存在する
LISA[78] 2012 約6,610 47 アメリカで撮影された道路シーン 動画を含むバージョンも存在する

評価指標

物体検出タスクにおけるIoUの計算例。

物体検出システムの性能を測る指標としては、大きく2つの視点から挙げることができる。1つが処理速度であり、もう1つが精度である。特に処理速度を測る指標としてフレームパー毎秒(FPS)、精度を測る指標として適合率と再現率​(英语がある[3]。以上の指標は物体検出に限らず用いられる指標であるが、物体検出に特有の数値としてジャッカード係数​(英语(Intersection over Union)がある。これはある推定結果と対応する正解がどの程度重なっているかを表す数値であり、完全に一致しているときには1、全く重なる部分がないときには0となる。実際の検出システムでは完全に正解と一致する結果を得ることは困難であるため、実運用評価の際にはこのIoUが一定値以上の結果を正解とみなし精度を測ることになる[63][3]。また、適合率と再現率の他に、これらを組み合わせた平均適合率(Average Precision, AP)も用いられることが多い[3]。推論時には推論した結果とともにどの程度の確からしさでその検出結果を得たかという指標も返されるが、この確からしさも用いて計算される指標である。適合率と再現率は一般にトレードオフの関係にある(後述)[79]ため、双方の要素を取り込んだ平均適合率が使われる[3]

  • 適合率(Presicion)

一般に以下の式で計算される。ここで、TPは推論結果の中で実際に正解しているもの、FPは推論結果の中で実際には正解でないものの個数である。

適合率は推論結果のうち正解がどれだけ含まれているか、すなわち「どれだけ正解でないものを誤って正解と検出しないか」を表す指標である。

  • 再現率(Recall)

一般に以下の式で計算される。ここで、FNは検出しなかったものの実際には正解であるような見逃した個数を表す。

再現率は全ての正解として扱われるべきものの中で実際にどれだけ推論できたか、すなわち「どれだけ正解を見逃さなかったか」を表す指標である。式からも明らかであるが、見逃しを減らすためにより多くのものを検出しようとすればするほど再現率は高まるが、その分本来正解でないものを正解としてしまうパターンが増えるため適合率は下がりがちである。他方で、過検出を減らすために検出結果を絞り込むと適合率は高まるが、その分本来正解であるべきものを見逃すパターンが増えるため再現率は下がりがちである。すなわち、適合率と再現率はトレードオフの関係にある[79]

課題

本節では物体検出における課題を挙げる。なお、2020年現在物体検出の研究は深層学習を用いたものが主であり、本節で挙げる課題も深層学習を用いることを前提としているものが多い。

回転

DNNは入力画像に幾何的な変換を加えた場合、得られる特徴マップは不変ではない[80]平行移動的な幾何学変化にはある程度強いものの、回転やスケールの変化などが大きいと結果が変化してしまう[3]。そのため、幾何的なロバスト性を獲得するために様々な手法が提案されている[80]。回転変換へのロバスト性については、テキスト認識[81]航空画像からの検出[82]といった分野では研究例があり、データセットが作成された例[83][84]もある。一方で、一般物体に関する大規模データセットは回転画像を含んでいない[67][68][69][70]ため、一般物体についての研究は限られている[3]

障害物(オクルージョン)

実世界の画像にはしばしば、対象物体を遮蔽するような障害物が存在することがあり、対象物体からの情報を損なってしまう[3]。対策手法として、予めオフセット[注釈 4]を見込んだ畳み込み、プーリング[注釈 5]を行うもの[86]が挙げられる。また、GAN等の生成ネットワークを用いて障害物を意図的に作る手法も提案されている[87]が、オクルージョンを巡る課題はまだ解決されていない[3]

画像の劣化

画像に生じるノイズも課題の一つである。原因として、照明条件、画像圧縮によるもの、安価な端末を用いることによるもの等が挙げられる[3]。しかしこれまで作られた大規模データセットは高画質であることが前提であり、従来手法もこれらの画像の劣化を考慮していないことが多い[3]

この他にも、物体検出に固有の課題として、検出対象でない「背景」に分類されるクラスが圧倒的に多くなってしまうという、クラス間での正解数のアンバランス等が挙げられる[3][7]

脚注

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注釈

  1. ^ 當然,除了適當的特徵提取手法之外,建構強健的檢測模型、以及使用多樣化的訓練資料集也同等重要[10]

出典

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参考文献

関連項目

外部リンク


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